墓じまいとは、墓石を撤去し、墓所を更地にして使用権をお寺に返還することです。
近年、後継者がいない、遠方のために墓参りができないといった理由で、墓所の管理者や縁者などが行うことが多いようです。今回は、墓じまいの流れや注意するポイントについてご紹介いたします。
目次
墓じまいを行うために必要な6ステップ
墓じまいに関しては、菩提寺や親族とのトラブルにも繋がるため慎重に進めることをお勧めいたします。流れとしては、下記のようになります。
1.親族に相談、合意を得る
2.墓地の管理者に同意を得る
3.新しい供養地を決める
4.墓のある自治体から改葬許可証を得る
5.開眼供養をしてから墓から遺骨を取り出す
6.更地に戻す
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.親族に相談、合意を得る
まずは、墓じまいをするか検討した場合は、親族に相談をしましょう。相談をしていないと、後々大きなトラブルに発展する場合があります。自分がお墓の管理者だからと言って勝手に決めるのではなく、色々な意見に耳を傾け、納得する形で墓じまいを進める必要があります。
■もし、親族の中で墓じまいに反対されたら・・・
お墓は「祭祀財産」と言って相続財産ではないため、必ずしも子どもが継ぐ必要はありません。子どもが承継できない・承継する意思がない場合は、親族が継承することが可能です。その際、「墓地規約の範囲内」となりますので、お墓があるお寺に相談をしましょう
2.墓地の管理者に同意を得る
次に、墓地の管理者に同意を得ることが必要です。寺院の墓地を使用している場合、遺骨を別の霊園や寺院に移す行為は、檀家関係を解消する「離檀」ということになります。「離檀」する際には、今までお世話になった感謝の気持ちや自分たちの気持ちも伝え、墓じまいする理由などを誠実に伝えるようにしましょう。また、離檀料としていくらかお寺に支払うと互いに気持ちよく「離檀」できるでしょう
■管理者とトラブルになってしまった場合は・・・
墓じまいの相談をしたところ、高額な『離檀料』を請求されたという方を見かけます。離檀料の相場は20万円ほどですが、それよりも高額な離檀料を請求されて払えない、支払うことができず揉めてしまう事があるようです。離檀料を含むお布施はあくまで寄付なので、契約書がなければ支払いの義務は証明できません。檀家という風習を理由に、悪質な要求をされた場合は一度弁護士に相談することをお勧めします。
3.新しく供養する場所を決める
1.2のステップが終われば、新しく供養する場所を探しましょう。もちろん、お住まいの近くにお墓を建てることも良いですが、近年では、「樹木葬」や「海洋散骨」などが広まってきました。それぞれの違いが以下の通りになります。
・「一般墓」・・・多くの方がイメージするもっとも伝統的なお墓のことです
・「樹木葬」・・・樹木や花、プレートを墓標として埋葬します。
・「納骨堂」・・・遺骨を主に建物内に安置し供養します。
・「海洋散骨」・・・ご遺骨を海洋に散布し、故人を葬ります。
4.墓のある自治体から改葬許可証を得る
1.2で同意を得た場合、墓地の管理者による「改葬許可」を作成することが必要です。飯田市の場合、申請の流れは、以下の通りになります。
1.「改葬許可申請書兼改葬許可書」を記入
2.墓地の管理者から、埋蔵している旨の証明をいただく
3.市役所 環境課へ提出※郵送でもOK
4.後日、申請者様へ郵送交付されます
詳しくは、飯田市の公式ホームページから
5.閉眼供養をしてから墓から遺骨を取り出す
閉眼供養とは、仏様の魂を抜く儀式のことです。お墓には仏さまやご先祖さまの魂が込められているため、お墓を処分する際には魂を抜くために「閉眼供養」をしなければいけません。閉眼供養の際には、お坊さんにお経を読んでもらう必要があります。
6.更地に戻す
お墓を解体し、更地に戻し、管理者へ返還しましょう
長野県飯田市で墓じまいをご検討の方
いかがだったでしょうか?以上の流れを踏まえて、トラブルなく墓じまいを行いましょう。長野県飯田市で墓じまいをご検討の方は、伊藤典礼までお問い合わせください。私たちは、墓じまいはもちろん、墓じまい後の供養に関してもサポートいたします。供養に関するプロのスタッフが皆様の不安に寄り添い、一つ一つ丁寧に対応させていただきます。